電源がなければお仕事できません!

音響機器と切っても切れない関係にあるのが電源。

電気がないと我々音響は何もできません。

どこにでもありそうで、そうでもないのが電源。

コンセントさせばすぐに供給されて、簡単そうで難しいのが電源。

という事で、今回は電源のお話です。

音響を使用する上で電源は必須です。

どんなに素晴らしい技術があっても 電源がないと機材は動かせません。

イベント会場において大事なのは、音響で使える電源を確保することです。

できれば音響にしか使わない単独回路で、ブレーカーが落ちないよう十分な電力が供給されていることが望ましいです。

単独回路とはコンセントの数にかかわらず、分電盤のうち一つのブレーカーで供給される系統のことです。

一般家庭用には1つのブレーカーに対して2口のコンセントが、2つ(差し口の数でいうと4つ) にしてあることが多いようです。

コンセントの形は15Aまで使える、平行型20Aまで使用できるミニC型、30Aまで流せるC型、最近はあまり見ませんが、60AまでOKなラージC型が舞台で使用されます。

ホールや電源車からの供給以外では平行型がほとんどかと思います。

どのコンセントが、どこのブレーカーに繋がっているかを調べることで、回路数を知る事ができます。

とは言えコンセントを見ただけでは、どのコンセントとどのコンセントが同一回路かはわかりません。

ブレーカーが入っている分電盤をみればわかるのですが、肝心の分電盤の場所がわかるのは施設の設備担当の方だけというのも少なくありません。

分電盤がみれればブレーカーにどこのコンセントか書いてあるのでそれで確認できます。

それでもわからなければ実際にひとつづつブレーカーを落として、どのコンセントに繋がっているか調べるのも一つの手です。

むやみやたらに落とすとPCの電源が切れたり、事故に繋がる事もあるので注意してください。

分電盤から各コンセントに繋がってるのですが、テレビや掃除機、電子レンジなどの家電から発生するノイズが、音響に影響を及ぼす事があります。

特に顕著なのはスイッチングノイズと言われるもので、スイッチの入り切りなど、電子機器のスイッチングで高周波が発生し、コンセントを介してスピーカーなどから「パチッ」と音が出たりします。

また、エアコンや電気ポット、冷蔵庫などと同じコンセントだと、モーターが回る瞬間やヒーターに電源を供給する瞬間に多量の電流が流れ、一時的に電圧が下がる事があります。

電圧が下がると音響機器の動作が不安定になる、最悪電源が切れてしまう事があるので、このようなトラブルを避ける為、電源はなるべく別回路を使うようにした方がよいのです。

コンセントが近くになく、⻑距離を引き回すと電圧が下がる事があります。

細いケーブルだと電圧の下がり幅が大きいので、コンセントは平行でもC型に一度変換して太いケーブルで引き回す事もよくあります。

その他、弊社では下がった電圧を100Vまで引き上げる為、スライダックという変圧器を使用しています。

このスライダックは電圧調整に用いられ高い電圧を下げる事も出来るので、例えば野外のイベントで発電機などから電源が供給されて、送られてきた電圧が110Vなど高かった時に100Vに落とすのに使ったりもします。

さすがに200Vを100Vまで落とす事はできませんが。

現場で音響的に使える電源を確保すること。

これが意外に難しかったりするんです。

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